宇宙を感じる建築
19.10/14 [ 日々 ] [ 建築のこと ]
20年ぶりに訪れた浄土寺浄土堂。
これまでにいくつか宇宙を感じる建築に出会いましたが、これはそのうちの一つ。
あの時を同じように感動できるか、少々不安な気持ちでした。
しかし、そんな不安を吹き飛ばすように、素朴な古いお堂の小さな入り口から一歩足を踏み入れた途端、大きな宇宙が広がりました。
1194年に東大寺の再建をした重源によって建てられた大仏堂で、彼が宋で学んだ大仏様という様式で造られています。
東大寺の勢力を各地に伝えるために建てられた分所の中でも、仏像とお堂が当時のままで残っているのは兵庫県小野市に建つこの浄土寺浄土堂のみ。
高貴さと豊かさと寛容さを兼ね備えた空間に一瞬のうちに包まれて、この世の中にこんな素晴らしいものがあるのかと再び胸を打ちました。